検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 25 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Development of a multiphase particle method for melt-jet breakup behavior of molten core in severe accident

Wang, Z.; 岩澤 譲; 杉山 智之

Proceedings of 2020 International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 2020) (Internet), 12 Pages, 2020/08

In a hypothetical severe accident in a light water reactor (LWR) nuclear power plant, there is a possibility that molten core released from the reactor vessel gets in contact with water in the containment vessel. In this so-called fuel-coolant interactions (FCIs) process, the melt jet will breakup into fragments, which is one of the important factors for a steam explosion, as a potential threat to the integrity of the containment vessel. In order to investigate the melt-jet breakup with solidification processes, a multiphase particle method is developed in this study. Benefiting from its Lagrangian description and meshless framework, the large deformed interfaces could be directly and easily captured by the particle motions. A simple transient heat conduction test is firstly carried out. Two important multiphase instabilities, namely the Rayleigh-Taylor instability and the Kelvin-Helmholtz instability, are studied since they play important roles during the melt-jet breakup. After that, a bubble rising benchmark is performed to show the feasibility of modelling for deformation and collapse. The results achieved so far indicates that the developed particle method is capable to analyze the melt-jet breakup with solidification processes.

論文

Large-scale direct simulation of two-phase flow structure around a spacer in a tight-lattice nuclear fuel bundle

高瀬 和之; 吉田 啓之; 小瀬 裕男*; 秋本 肇

Computational Fluid Dynamics 2004, p.649 - 654, 2006/00

日本原子力研究開発機構が研究を進めている革新的水冷却炉は減速材の割合を減らして中性子の減速を抑制することで高い転換比が期待できる原子炉であり、炉心には直径13mm程の燃料棒が1mm程度の燃料棒間ギャップ幅で三角ピッチ状に稠密に配置される。このような狭隘流路内の二相流挙動を高温高圧の原子炉条件下で詳細に計測することは困難であることから、著者らは実験データを必要としないシミュレーションだけによる評価法の開発を行っている。本論文では、革新的水冷却炉の炉心燃料集合体1カラム内二相流を対象にして、超高性能計算機による大規模シミュレーションの結果を示す。本研究によって、燃料集合体内の狭隘流路に設置されるスペーサまわりの気相と液相の挙動や燃料棒外表面を薄膜状に流れる液膜挙動などが定量的に明らかになるとともに、シミュレーションを主体とした炉心熱設計手法の実現に対して高い見通しが得られた。

報告書

Analysis on non uniform flow in steam generator during steady state natural circulation cooling

Susyadi; 与能本 泰介

JAERI-Research 2005-011, 64 Pages, 2005/06

JAERI-Research-2005-011.pdf:2.57MB

ROSA/LSTF実験で観測された蒸気発生器(SG)U字管群での非一様流動に着目しPWRにおける定常自然循環を検討した。RELAP5/MOD3コードを用いた解析では、SG挙動を、一次系を1本、又は、5本、又は、9本の平行流路で表し、実験に基づく境界条件を使用するSGモデルを用いて解析した。その結果、5ないし9本の平行流路を用いる場合、逆流,流入と排水,二相成層のような重要な非一様流動現象や、実験と同様な安定な出口流動を再現できることがわかった。しかし二次系への伝熱量は最大15%過小評価された。さらに、特に低圧条件において注意深く入口流量を設定する場合のみ安定な自然循環挙動が得られるなど、定常状態を確立するための問題が見いだされた。

論文

Numerical analysis of a water-vapor two-phase film flow in a narrow coolant channel with a three-dimensional rectangular rib

高瀬 和之; 吉田 啓之; 小瀬 裕男*; 玉井 秀定

JSME International Journal, Series B, 47(2), p.323 - 331, 2004/05

軽水炉の冷却材流路には燃料棒間のギャップ幅を一定に保つためにスペーサ等の突起がしばしば設置される。狭隘流路内のスペーサ周辺の熱流動に関する定量的な研究は、単相流では数多く見られるが、二相流ではほとんど見られない。そこで、狭隘流路に存在するスペーサ等の物体が二相流挙動に及ぼす影響を数値的に調べた。解析体系は3次元流路とスペーサを簡略模擬した矩形突起から成る。解析では、流路入口に液膜厚さとその流速及び蒸気流速を与え、時間方向に進展する液膜流挙動を非加熱等温流条件に対して定量的に検討した。本研究の成果は次のとおりである。(1)気液界面に作用するせん断応力によって界面不安定性が起こり、気相と液相の相対速度とあいまって波立ち発生へと現象が進行することを数値的に確認した。(2)突起後端から発生するはく離線に沿ってウエークが形成され、ここでは強い乱れによって液膜が排除されることがわかった。

論文

Numerical study of zonal flow dynamics and electron transport in electron temperature gradient driven turbulence

Li, J.; 岸本 泰明

Physics of Plasmas, 11(4), p.1493 - 1510, 2004/04

 被引用回数:59 パーセンタイル:85.15(Physics, Fluids & Plasmas)

トカマクプラズマにおける電子温度勾配(ETG)駆動乱流が、断熱イオン応答を仮定した3次元ジャイロ流体モデルに基づいて解析された。論文ではおもに、ETG乱流が生成する帯状流のダイナミックスとそれに伴う電子の熱輸送が議論されている。高い電子のエネルギー閉じ込めが弱磁気シア領域において見いだされ、それらは、弱磁気シアに伴うETG乱流の抑制効果よりも、帯状流形成に伴う乱流の自己形成の結果であることを示している。特に、弱磁気シアはETG乱流における帯状流成分の増大により有利であることが示された。

論文

Saturation of zonal flow in gyrofluid simulations of electron temperature gradient driven turbulence

Li, J.; 岸本 泰明; 井戸村 泰宏; 宮戸 直亮; 松本 太郎

Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.6, p.585 - 588, 2004/00

トカマクプラズマの電子系輸送を支配していると考えられている電子温度勾配(ETG)モード乱流とそれが作る帯状流のダイナミックスに関する理論及びジャイロ流体モデルに基づくシミュレーションに関する報告を行う。特に、ETGモード乱流の駆動する帯状流の飽和機構に関して、Kelvin-Helmholtzモードの励起をシミュレーションによって確認するとともに、変調不安定性に基づく理論モデルの構築を行った。

論文

Experimental study on thermal-hydraulics and neutronics coupling effect on flow instability in a heated channel with THYNC facility

井口 正; 柴本 泰照; 浅香 英明; 中村 秀夫

Proceedings of 10th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-10), 16 Pages, 2003/10

BWR炉心では、核動特性と熱水力特性は常に相互に影響し合い、これを核熱結合と呼ぶ。従来は、炉外での核熱結合模擬は困難であった。これは、主として核動特性のリアルタイム模擬と高温・高圧でのボイド率のリアルタイム計測が困難であったことによる。著者らは、核動特性のリアルタイム模擬の手法を提案するとともに、リアルタイム計測が可能なボイド率計測手法を確立し、炉外での核熱結合模擬に成功した。この模擬手法を用いて、核熱結合条件でのチャンネル安定性データをTHYNCにより取得した。実験は、圧力2-7MPa,サブクーリング10-40K,質量流束270-667kg/m$$^{2}$$sの範囲で行った。THYNCデータでは、核熱結合効果により、チャンネル安定限界は低下した。今回のTHYNC実験では実機の場合よりも核熱結合の影響が顕著となる条件設定であったが、非核熱結合条件の場合に比べて安定限界低下率は、圧力7MPaで10%以内であった。

論文

Experimental study on cooling limit under flow instability in boiling flow channel

井口 正; 柴本 泰照; 浅香 英明; 中村 秀夫

Proceedings of 11th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-11) (CD-ROM), 8 Pages, 2003/04

BWRの水力不安定時には、流量変動に同期して燃料被覆が沸騰遷移とリウェットを周期的に繰り返すことが知られている。著者らは、THYNC試験装置により、実機核燃料と同長、同径の模擬燃料による2$$times$$2管群試験部を用いて、水力不安定実験を行った。その結果、模擬燃料出力を増加すれば、このような周期的沸騰遷移状態が発生し、さらに模擬燃料出力を増加すれば膜沸騰が持続する状態に至り、いずれの場合も模擬燃料温度は逸走しないことを確認した。周期的膜沸騰発生条件は、流量瞬時値が定常沸騰遷移曲線を下回るときで近似できた。持続的膜沸騰は、流量変動の振幅などの振動特性に依存するものの、質量流束変動の中心値が定常沸騰遷移曲線より小さいチャンネル出力で発生した。持続的膜沸騰発生条件は、低圧(2MPa以下),低流量(400kg/m2s以下)の条件では、梅川のモデルとほぼ一致した。高圧(7MPa)では、流量変動1周期間の熱バランスに基礎を置いた実験式とほぼ一致した。TRAC-BF1コードにより、周期的膜沸騰や持続的膜沸騰を予測できた。周期的膜沸騰遷移出力の予測結果はほぼ実験結果と一致したが、リウェット挙動の予測が不適切のため持続的膜沸騰遷移出力はよく予測できなかった。

論文

Interaction between small-scale zonal flows and large-scale turbulence; A Theory for ion transport intermittency in tokamak plasmas

Li, J.; 岸本 泰明

Physical Review Letters, 89(11), p.115002_1 - 115002_4, 2002/09

 被引用回数:32 パーセンタイル:77.28(Physics, Multidisciplinary)

微視的な帯状流と巨視的乱流間の相互作用に関して議論されている。鍵となる物理機構は半径方向のモード間結合として同定された。揺らぎのエネルギーは不安定な長波長領域から安定もしくは減衰する短波長モード領域に非局所的に輸送される。その結果、乱流スペクトルは大きく変形を受けるとともに非線形のパワー則から変位する。三次元のジャイロ流体イオン温度勾配モードシミュレーションを実施し、間欠的もしくはバースト的なイオン輸送挙動が観測され、トカマクプラズマにおけるITG生成帯状流に関係したスペクトル変形に関係していることが示された。

論文

Zonal flows in gyrofluid simulations of slab electron temperature gradient turbulence

Li, J.; 岸本 泰明

Physics of Plasmas, 9(4), p.1241 - 1254, 2002/04

 被引用回数:37 パーセンタイル:72.43(Physics, Fluids & Plasmas)

帯状流はドリフト波の非線形相互作用によって生成される。三次元ジャイロ流体シミュレーションによると、静電的なスラブ電子温度勾配モードによる乱流システムにおいては、帯状流の発生は遅い過程であり、その振幅は近似的に時間に比例して増大することが明らかとなった。この場合、ETG駆動の帯状流は、背景の電子乱流輸送レベルに比べると弱く、乱流を抑制するには至らないことがわかった。この帯状流のダイナミックスが、定常状態において帯状流を考慮したシミュレーションにより解析された。

論文

Role of the shear flow profile on the stability of magnetic islands

Smolyakov, A. I.; Lazzaro, E.*; Coelho, R.*; 小関 隆久

Physics of Plasmas, 9(1), p.371 - 374, 2002/01

 被引用回数:8 パーセンタイル:27.38(Physics, Fluids & Plasmas)

新古典テアリングモードは、ブートストラップ電流を用いた高$$beta$$プラズマの性能向上を制限するものとして精力的な研究が行われている。イオン慣流電流(イオン分極電流)は磁気島の安定化効果があると考えられており、本論文はシアープラズマ流のイオン慣性電流への影響を調べた。その結果、磁気島端において局所プラズマ流があり、それによる磁気島内に循環する流れがある場合に、磁気島の安定化効果があることを示した。一方、磁気島内に流れのない場合は不安定化に働く。

報告書

次世代軽水炉開発を支える熱流動解析の現状と課題

原子炉熱流動解析コード高度化専門部会

JAERI-Review 2000-002, p.105 - 0, 2000/03

JAERI-Review-2000-002.pdf:6.24MB

国内外で進められてきた受動的安全設備を有する次世代軽水炉熱流動解析について、その現状と課題を日本原子力研究所原子力コード委員会原子炉熱流動解析コード高度化専門部会で平成10年度まで約5年にわたり調査してきた。同専門部会での調査内容及び議論を踏まえ、平成9年度には提案された種々の炉型のプラント解析の現状と課題をまとめるとともに、摘出された課題の中で特に重要と考えられた多次元二相流解析の現状と課題をまとめてきた。本報告書では、平成9年度から10年度にかけて調査した内容をもとに、BWRでの核-熱結合解析、受動的安全系熱流動解析の現状と課題、並びに気液二相流解析の最新のトピックスをまとめた。ここでまとめた内容は種々の大型試験結果を含んだ軽水炉熱流動解析の最前線である。また、今後の原子炉熱流動解析コードの高度化をはかるうえでの一つの指針となることを期待する。

論文

Calculation of thermal-hydraulic behavior of horizontal heat exchanger with parallel tubes

近藤 昌也; 大谷 悦男*; 中村 秀夫; 浅香 英明*; 安濃田 良成

Proceedings of 2nd Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-2), p.344 - 350, 2000/00

並列伝熱管を有する横型熱交換機の熱水力挙動をRELAP5/Mod3.2コードを用いて計算した。計算は、異なる2次側条件を持つ2本の並列伝熱管を用いて行った。すなわち、飽和熱交換器上部の伝熱管を模擬した二相流を2次側に有する伝熱管と、熱交換器下部の伝熱管を模擬したサブクール水を2次側に有する伝熱管とを並列としたモデルを用いて行った。計算の結果、この2次側条件の相違は、冷却能力の高い伝熱管により多くのガスが流入するという不均一な伝熱管流量配分を引き起こしたが、流量の振動など流動の不安定性を招くことはなかった。また、ガスに含まれる非凝縮性ガスについては、2次側条件が変わらない限り、伝熱管流量配分にほんど影響しなかった。この結果、計算の対象とした横型熱交換器は極端な2次側条件下であっても安定した状態で十分な除熱能力を示すことを確認した。

論文

加圧水型炉における低圧二相自然循環時に生じる蒸気発生器伝熱管群での非一様流動挙動

与能本 泰介; 安濃田 良成

日本機械学会第6回動力・エネルギー技術シンポジウム'98講演論文集, p.198 - 203, 1998/00

原研では、受動的安全系に関する研究をROSA/LSTF装置を用いて進めている。これまで、AP600関連実験を行うとともに、蒸気発生器(SG)二次側自動減圧系と重力注入系(GDIS)を組み合わせて使用する安全系の特性を検討している。この安全系では、SG二次側を除熱源とし自然循環冷却することにより一次系を減圧し、GDISにより長期炉心冠水を維持する。これに関連しSG二次側圧力を0.14MPaに、炉心出力を定格出力の1.3%に保ち、一次系冷却材量をパラメータとする自然循環実験を行った。実験では、冷却材量が70から90%の時、SG伝熱管群で、流れが停滞した伝熱管と流れが存在する伝熱管が混在する非一様挙動が観測された。これを考慮しないRELAP5解析では、安定な低圧自然循環を再現できなかった。そこで、非一様挙動の原因を検討し、自然循環挙動予測のための簡易計算手法を提案するとともに、その有効性を確認した。

論文

Investigation on natural circulation two-phase flow instability

J.U.Knebel*; 新谷 文将

Proc. of 2nd Japanese-German Symp. on Multi-phase Flow, p.447 - 453, 1997/00

受動的安全炉では事故時の炉心冷却を冷却材の自然循環により行う方式が多く採用されている。しかし自然循環は駆動源が小さいため不安定になり易く、除熱の低下が懸念される。一方、過渡熱水力解析コードは、こうした流動状況に対する適用性を十分検証されていない。そこで検証用データ取得のための実験を高圧小型水ループを用いて実施した。本研究は、その第一報である。実験パラメータは、圧力、二相部流動抵抗、ヒータ出力であり、それぞれ0.3~15.4MPa、5種類の弁開度、4.4~160kWの範囲で実施し、200点に及ぶデータを取得した。実験データの整理の結果、本実験で得られた振動は密度波振動と考えられることが分かった。また、新たに導入した無次元数N$$_{pch}$$$$ast$$(N$$_{Fr}$$)$$^{-1}$$/2を横軸とし、縦軸をN$$_{sub}$$とすることにより、広範な圧力範囲の安定/不安定境界を同一グラフ上に示すことができることも分かった。ここに、N$$_{pch}$$: フェーズチェンジ数、N$$_{Fr}$$: フルード数、N$$_{sub}$$: サブクール数である。

論文

Interfacial friction factor for high-pressure steam/water stratified-wavy flow in horizontal pipe

中村 秀夫; 久木田 豊; 田坂 完二*

Journal of Nuclear Science and Technology, 32(9), p.868 - 879, 1995/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:43.23(Nuclear Science & Technology)

LOCA時の1次系内冷却材分布は、水平配管内の流動様式に依存する。特に、波状流からスラグ流への遷移は、界面波が気送流れを塞ぐ液スラグに成長する結果生じ、界面摩擦や流路の圧力損失の増加を伴うため、その予測は重要である。ところが、スラグ流遷移の予測には、波状流での水位予測が必要であるものの、予測に必要な気液界面摩擦係数は、スラグ流遷移時のような液深の深い波状流(ボイド率$$alpha$$$$<$$~0.6)でのデータや予測式が大変少なく、壁摩擦係数などで代用されることが多い。そこで、TPTF装置の水平円管テスト部(直径87及び180mm)を用いた、高圧(3-9MPa)の水/蒸気二相流実験を行い、スラグ流遷移境界近傍の波状流について調べ、界面摩擦係数を与える実験式を求めた。実験式はKelvin-Helmholtzの界面不安定性理論に基づくパラメータで構成され、TPTF実験結果での配管口径及び圧力依存性をよく表すことができる。

論文

Analysis of density wave instability in a boiling flow using a characteristic method

岡崎 元昭

Transient Thermal Hydraulics,Heat Transfer,Fluid-structue Interaction,and Structural Dynamics,ASME94, 0, p.65 - 73, 1994/00

沸騰二相流中に生じる密度波振動型不安定挙動を解析するためには、流れの非定常性の物理的本質を捉えた解析をする必要がある。そのため、はじめに偏微分形の基礎式を特性曲線法によって常微分化する必要がある。沸騰二相流の特性方程式の導出に当たっては特性曲線の一つである圧力伝播速度を現実の速度に合うように導くこと、相変化項を熱力学の法則によって適切に記述することを考慮している。さらに、二種類の特性曲線によって特性化された差分方程式による数値解法を示す。本数値解法の妥当性を検証するため、温度上昇に伴う密度変化により流速が上昇する水並びに蒸気単相流について、又、相変化に伴うクオリティ変化により流速が増大する飽和二相流について質量保存とエネルギ保存が達成されていることを確認した。又、沸騰二相流に生じる密度波振動について、いくつかの影響因子をパラメータにした数値計算例を示した。

論文

DPC-TJ実験結果; 安定性

小泉 徳潔; 吉田 清; 礒野 高明; 樋上 久彰*; 佐々木 崇*; 高橋 良和; 安藤 俊就; J.R.Armstrong*; 西 正孝; 辻 博史; et al.

低温工学, 27(3), p.233 - 238, 1992/00

本論文ではDPC-TJ実験結果のうち、安定性試験の結果について報告する。試験は通電電流および加熱時間の安定限界への依存性について調査した。試験結果より導体と冷媒の間の熱伝達は熱伝導が支配的な役割を果たす過渡熱伝達が比較的長時間に渡って継続することがわかった。過渡熱伝達率は加熱時間の平方根に反比例するので、ワイヤーモーション等による機械的攪乱に対しては高い伝熱性能が期待され、したがって高い安定性が期待される。これに対して、交流損失等による長時間の攪乱では、加熱による流量低下に伴い、熱伝達が長い間過渡状態を維持するようになり、伝熱性能の劣化が起る危険性が示唆された。したがって、長時間に渡って攪乱が持続する場合は、流量低下に伴う安定性能の劣化に注意をする必要がある。

報告書

COOLOD-N; A Computer code for the analyses of steady-state thermal-hydraulics in plate-type research reactors

神永 雅紀

JAERI-M 90-021, 61 Pages, 1990/02

JAERI-M-90-021.pdf:1.33MB

COOLOD-Nコードは、板状燃料を使用する研究炉の定常熱水力計算が行える。本コードは、COOLODコードの改良版であり、強制対流冷却のみならず、自然循環冷却にも適用できる。主要な改良点は、自然循環冷却時の熱水力解析が可能なように、自然循環時の流量計算機能を追加したこと、JRR-3改造炉用に作成した、ONB温度、DNB熱流束等の計算機能を持つ「熱伝導パッケージ」を組込んだことである。研究炉は、一般に炉心内で沸騰が起こらないように設計されている。しかし、炉心内で沸騰を許すような研究炉においては、安全余裕を確認する方法として、流動不安定(Flow instability)が発生する条件に対してどの程度余裕を持っているかを調べる方法がある。COOLOD-Nコードの最新版には、このため流動不安定が発生する時の熱流束計算機能を追加した。

論文

Flow regime transition in high-pressure large-diameter horizontal two-phase flow

安濃田 良成; 久木田 豊; 中村 秀夫; 田坂 完二

Proc. on 1989 National Heat Transfer Conf., Vol. 4, 8 Pages, 1989/00

大口径(180mm)水平管内の高圧(3~11.9MPa)2相流の流動様式遷移について実験的研究を行なった。流動様式は、主にビデオプローブによる目視観察に基づいて判断した。実験の結果、分離流からスラグ流への遷移条件は、マンデーン等の線図よりかなり高いみかけの液流速で生ずることが明らかとなった。また、圧力が高くなると界面の波の様相が変化し、8.7MPa以上の圧力下では、スラグ流が発生しなくなる。しかし、それ以下の圧力においては、スラグ流遷移条件として、Taitel-Duklerの相関式の蒸気流速のかわりに蒸気と水の相対速度を用いた修正Taitel-Dukler相関式が、比較的良い相関を与えることがわかった。しかし、なお、系統的な圧力の影響、すなわち、圧力が高くなるにつれて、遷移するために必要な相対速度が増加するという傾向が明らかとなった。

25 件中 1件目~20件目を表示